鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

小泉八雲「怪談」 「妖怪大戦争」

 
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妖怪映画を2作。小泉八雲原作怪談 「黒髪・雪女・耳なし芳一・茶碗の中」の4作品。1965年に製作された映画。俳優がすごい。岸恵子 仲代達矢 丹波哲郎 三國連太郎 中村翫右衛門 中村嘉葎雄。監督:小林正樹。なかでも中村嘉葎雄が演じる 耳なし芳一。古武士に誘われて、それも幽霊とは知らずに夜毎に演じる盲目の琵琶法師 芳一の平家一代記。そこはかつて壇ノ浦で海の藻屑と散った平家一門が眠る赤間神宮墓所であった。それを知った芳一を預かる寺の老師が身体中に経を書いて結界とする。しかし耳を書き忘れたことで古武士に耳を引きちぎられてしまうという怖い話。こともあろうに、この映画を観た翌日の深夜に私はこの墓所にいた。そしてカメラに映った怪しげな手。身の毛もよだつ思いをしたのである。
 
二作目は「妖怪大戦争」。悪霊がこの世を支配する目論見を、各地の妖怪が押し寄せて対峙する話。子役の神木隆之介が大活躍する。水木しげるの妖怪たちが勢ぞろいする。河童に扮する阿部サダヲや猩々(しょうじょう)に扮する近藤正臣らが怪演。咳をしたら首がのびて床にゴトン転がる ろくろ首には笑える。プロデュースとして参加した水木しげる 荒又宏が妖怪で、小説家宮部みゆきも学校の先生役で出演する。痴ほう症気味の菅原文太のボケ演技が面白い。妖怪に扮する3000人のエキストラを総動員した、文句なしに面白い作品。自分的には10本に入る。
 
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