鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

池内紀(おさむ)著「すごいトシヨリBOOK」

 

f:id:taitanuki:20191102101833j:plain

池内紀著「すごいトシヨリBOOK」

f:id:taitanuki:20191102102005j:plain

f:id:taitanuki:20191102101929j:plain


ドイツ文学者池内紀(おさむ)さんが、8月30日に亡くなられた。享年78歳。早すぎる。

著書「すごいトシヨリBOOK」を手にした。この本を書くにあたっての心情が綴られている。

「ちょうど70歳になった時のこと。僕は市販の手帳を買ってきて、最初のページに『すごいトシヨリBOOK』と書きました。そういうタイトルをつけて、周りに70の黄色い星をちりばめた。真ん中には描いた少ししぼんだ顔が、70歳の自画像です。

自分が老いるというのは初めての経験で、未知の冒険が始まるのだから、『こういうことはこれまでなかった』とか、『これぞ年寄りの特徴』とか、日々、気がついたことを記録するための、『自分観察手帳』を作ったのです。

さらに星を七つ書き加えて、『77歳には世にいない』という『予定』を立てました。僕はむしろ、『もういない』という前提のほうが行動しやすいと思った」

さらに

「そんな、しぼんだ顔のある手帳をつけ始めてから7年。今年はちょうど77歳になるので、もういないはずの人がいることになる。そこで僕は、『満期が来たら3年単位で延長する』というルールに変えました」
ーーーーー
77歳にして、今ここにいないはずの自分がいる。人生を急ぎ過ぎず、焦らずと、逆算をして老いを慈しむ。がばいばあちゃんの「生きているだけで丸儲け」という言葉が浮かんできそうだ。

そして満期が来てこれから3年ほど人生を延長する、その1年後に亡くなられた。まだまだ何度も延長してほしかった。けど、自分の人生を慈しむようにいかれた先生に悔いはないだろう。

この本、まだ途中ですけど、焼酎のロックをカラカラしながらご一緒した時を思い出します。70歳まで僕はまだ7年あります。下りの人生を楽しみ、70にして楽しくふり返られる自分でありたいと思っています。

------------------------------

鯛の里・松本昭司への連絡は

 ↓こちらへ!(^^)!

shouji108jp@gmail.com