鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

あついヒロシマ 祈りのナガサキ

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8月6日のきょうは広島に原爆が投下された日。8時15分はそっと手を合わせた。

18歳で就職のため広島県大野町に住んだ。宮島の対岸の町。そのころはまだアパートやマンションもほとんどなく、古い町だった。

隣近所の人のほとんどが直接や二次被ばく者だった。当時、近所の90歳のおばあちゃんに頼まれて病院などへ連れて行った。

ピカドンが落ちた次の日に市内へ入ったらほとんどが焼け野原だった。妹を探し当てて顔をみたら目にガラスが突き刺さっとったんよ。それを私が手で抜いてやったら返り血をいっぱい浴びたんよ」

そのまなまなしい言葉が今も耳に残る。

そのお婆さんもほどなくしてあの世へ旅立った。今、こうしたなまなましい記憶を語る人もほとんど旅立った。そして街並みは田畑も消えて広島のベッドタウンとなり、世界遺産宮島の玄関口として賑わいをみせる。

お盆が近くなると安芸門徒特有の色とりどりの盆灯篭に包まれる。

あついヒロシマ 祈りのナガサキが今年もやってきた。