鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

田舎の生活費はバカ高い

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親が高齢となったため、神奈川から青森に移住した女性の手記。生活費のバカ高さに驚いたという。

内容は読んでいただきたいとして、山口県の最南端に近い島暮らしをしている身として同じ思いがする。

例えばこのあたりで一番の都会は柳井。とりわけ市役所付近は、車なくてもなんでも揃う。ところが中央に遠ざかれば遠ざかるほど不便極まりない。僕の住む沖家室島からコンビニさえも往復1時間。柳井に出ようものなら半日仕事。しかも週一回でるだけで月に4.5千円のガソリン代。まだ橋があるからいい。浮島や情島など航路を使うか、漁業者なら船で往復。時間も燃料もかかる。周防大島の水道料金は山口県で一番高いと聞いた。

かつて宮本常一は、離島の生活環境の悪さについて「資本主義経済機構へ正しく仲間入り」することこそが貧困や後進性の解決に資すると説いた。

離島に住んでいようと、都心に住んでいようと支払う税金は同じ。しかし、生活基盤の整備は中心地が優先されて遠いとこほど後回し。これでは格差は広がる一方で、人は益々いなくなる。

今後は田舎を優先したインフラ整備をしていかないと、この国ますます衰退する。

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