鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

同じ92歳の違い

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トントントンと戸を叩く。
「またか」。
玄関を開けると父が立っている。
「誰かが迎えにきたんじゃが誰もおらん」。

深夜であろうと、
早朝であろうと真昼間であろうとおかまいなし
妄想である。
「出かけるのは朝の9時だから」と、家に帰す。
夜道は溝にハマったら危ないので付いて行く。
この鯛の里に鍵をかけていない夜は、
スーッと入って土間にぼーっと立っている。
幽霊かとびっくりする。

週に半々でデイサービスとショートステイの利用。
日帰りのデイサービスが要注意なのである。
特養を申し込んでいるが、
10年待ちとも噂される。

ところで、
この週末土曜日は周防大島郷土大学の定例講義。
講師は沖家室の出身で宇部市在住の西村季芳さん。
郷土の歴史に詳しい。
御年92歳。

実はウチの父とは幼馴染で親友でもある。
沖家室尋常小学校まではクラスメイト。
そして母親同士がいとこだとも聞く。

父はかむろ鈎(はり)を打つ手先器用な漁師であった。
今や重度の認知症
足元もおぼつかない、
もはやヨボヨボである。
かたや西村さんは現在も僕とfacebookでメッセージ交換をするほど明晰である。
この違いはなんだろう。

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