鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

映画「ちはやふるー結びー」

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ちはやふるー結びー」。
競技かるた日本一をめざして高校生たちが熱く燃える。
平日の映画館では珍しく中高生の生徒たち。
そうか、卒業したのだ。
どの子も手に抱える山盛りのポップコーン。

この映画、百人一首の世界も織り交ぜる。
千年も前に詠まれた詠み人の、
相手を思うその心を、
現代に生きる若者たちがその心を読み、
今の自分と重ねる。
主役の広瀬にふたりの高校生が思いをよせている。

たとえばこの二首
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
人知れずこそ 思ひそめしか
 壬生忠見(みぶのただみ)
しのぶれど 色にいでにけり わが恋は
物や思ふと 人の問ふまで
 平兼盛(たいらのかねもり)
この二首とも思う相手は同じ。
その思いを歌に託して競う。
勝敗の軍配は金盛に挙がる。
さて、三人の高校生の恋の行方はいかに。

この映画を観た若者たちは
きっと小倉百人一首のファンとなるだろう。

広瀬すず野村周平の両主役の演技が光る。
それを囲む若手の俳優も、
いずれも名子役として子役時代からのなじみのある顔ぶれ。
ベテラン俳優の國村隼松田美由紀の安定した演技が全体を支える。
高校生かるた界のクイーン役松岡茉優のコミカルな存在感が凄い。
ただ、セーラー服姿の高校生役はちょいと難ありも
それもまたいいかな!(^^;)!。

末次由紀の大ヒットコミックを実写映画化した「ちはやふる」3部作目の完結編。
青春映画ではあるが、
空を切る板かるたと飛び散る汗に、
観るこちらも手に汗握る。
おとなが観ても満足感いっぱいの、
期待を裏切らなかった映画。

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