鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

瀬付き真鯛

2013年2月23日
 
イメージ 1
 
真鯛は回遊タイプと瀬付きタイプがいる。
これから水温が上がるとともに広島湾などに向けて遡上するタイプと
地元の瀬について一生を過ごすタイプがいる。
下の図は真鯛の産卵回遊ルートをしめしたもの。
広島湾の広大な産卵場がみてとれる。
 
赤い矢印が「昇り」で青が「下り」。
太平洋から豊後水道をすべて通るかどうかは諸説あるが、
泳力のある鯛はこの速吸の瀬戸を渡るとの説もある。
 
黄色が部分が産卵場と言われている。
産卵後もその場所に居つくのを瀬付きと呼んでいる。
イメージ 2
山口県内海水産試験場の資料から】
 
回遊タイプは少し細長く瀬付きはずんぐりしていると漁師は言う。
はたしてそうか、僕はその根拠を知らない。
これほど産卵場が近くに分布していることを考えれば
はたして瀬付きのみを極上といえるのか。
広範囲を回遊する鯛の方が身が締まって旨いと言えそうな気もしないではない。
 
この鯛は約2キロ。
大きすぎず、小さすぎず。
メスだから色も見事。
尻尾の張りも申し分ない見事な真鯛
 
腹が少しこけて見えるのは、
一晩ほど泳がして腹をきれいにしたため腹ぺこの状態。
これを餌止めという。
 
釣りたて新鮮だから旨いと謳われるがそれは間違い。
釣りたては身がいら立ってぶよぶよで旨くない。
これは業者間ではアラ(新しい)と呼ぶ。
一晩生簀で泳がして腹の中をきれいにして、
泳がないことから体力の消耗をさせずに臭みもとれて脂ものるという具合だ。
 
瀬戸内の魚の王者たる風格です。
 
お客さまも喜んでくださいましたー。
 
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