鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

片山島と片島

中国新聞連載に「防長の島々ー空から拝見」という面白いシリーズがあります。
9月7日には周防大島の旧 東和町の片島が掲載されました。
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この片島ですが、古くから地元では片山島(通称:かたやま)
と呼んでいました。
ところが最近は片島という呼び方が一般的です。
そこで古文書をみると、
やはり片山島となっています。
宮本常一先生も東和町誌で、
「これは地元の人が間違えるはずがないのでこれは地図の作製者が勝手に変えたのではないか」と指摘しています。
 
では、片島というのは存在しないのかと思いきや、ちゃんとあるんです。
古文書を現代風に訳するとこうなります。
 
「屋代島由宇村沖合いに片山島と言う、水の出ない人の住まない無人島があります。この片山島に属して潟(片)島と言うほんの小さな島があります。それはこの島の南に次の潟(かた)があるので片(潟)島と言われています」(防長地下上申から) ※屋代源三 訳
※防長地下上申というのは、防長両国諸郡の萩本藩領はもとより、各支藩領もこめて、各村落から萩藩府の絵図方頭人・井上武兵衛宛に上申した村勢概要、いわゆる村明細書。防長最古の公式な村記録です。

では、地図の上で片島はどこにあたるかというと、
マルで囲んだところです。
島というよりも岩です。
イメージ 2
 
当時、江戸時代の油宇村の庄屋さんは
ここも我が村が領有権を有していますと主張したかったのでしょうね。
現代の領有問題と重なりますね。
 
中国新聞の間違いを指摘するものではありません。
これは古くから地元に住んでいないとわからないことでしょう。
 
詳しくは「周防大島 情報 交流コーナー」をご覧ください。
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