
写真を整理していたら懐かしい写真があった。2012年のときのもの。
「エビがないと鯛が釣れん。今からエビ網を曳きに行って来る」
「えらい暑いがエエんかいのう?」
「走ると涼しいんじゃ」
沖家室島では当時の最高齢現役漁師。翌年が米寿。このころから徐々に沖へ出る回数は減ってきて、認知症の症状も出ていた。
船に乗る父の写真では最後となった。この後、デイサービスセンターに通い出し徐々にショートステイへと移行。特養に入所したのが2018年。この時、父は92歳。1年半を特養で過ごし、老衰で旅立った。コロナが流行する1年前だった。