鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

【訃報】石井正夫さん死去

沖家室島のホームページで「かむろ歴史散歩道」を書いた石井正夫さんが亡くなった。大正13年生まれ。昨夜11時前、東和病院から到着したご遺体を運ぼうにも身内が高齢なため、急きょ手伝ってほしいとの電話が入り、一緒に呑んでいた宿泊のお客さんの手もお借りした。石井さんは歴史にもたいへんに詳しくて、ノンフィクション作家 佐野眞一さんの取材にもよく同行した。自宅療養中も佐野眞一さん夫妻がわざわざ見舞いに訪問する間柄だった。折しも、昨夜に宿泊のお客さんは「宮本常一」「佐野眞一」ファンで、佐野眞一さんの著書にも登場する石井正夫さんのご遺体を運ぶと言う、なんとも不思議なご縁に遭遇したのである。泊清寺 新山住職が枕念仏をあげられたのはすでに深夜12時を回ろうとしていた。ありし日の写真アルバムを観ながら故人を偲んだ。涙が枯れるまで泣いたから、もう葬儀で泣くことはないだろう。深夜のご遺体を運んでほしいという電話は、石井さんが呼んだのかもしれない。