鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

日本人の繊細さ、器用さのもとにあるもの

【日本人の繊細さ、器用さのもとにあるもの】
それは上下主従のない社会、そこにある技術をみんなで共有するシステム、
それだったろうと思います」~宮本常一講演選集Ⅰ 民衆の生活文化から~

なるほどですね。
例えば「かむろ鈎(ハリ)」があります。
釣り針メーカーの大手に「かむろ鈎」というブランドがあります。
特に鯛を釣るファンにとってはトップブランドといっていいでしょう。
「かむろ」とはこの沖家室島のことです。

明治から昭和のはじめにかけて、
手打ちの鯛鈎を中心に一大産地でした。業者による鈎だけではなくて、
漁師みずからが打つ鈎もあり、
独自の発展を遂げましたが形はほぼ同じでも造り手によって微妙に違います。
ところが特許をもたなかったのです。
それが良かったのかもしれませんね。
そして、瀬戸内有数の一本釣り漁浦として発展をしていきました。

宮本常一講演選集は好きですね。宮本先生から直接講義を受けているような気がします。

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