鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

磯遊びと漁業権 ルールは!(^^)?

対岸のある地区で、お盆の帰省中に息子を連れて磯遊びをしていると、地元のおじさんに「獲っちゃいけんど!!」と激しく怒鳴られたと言う。

それを聞いて、なんとも悲しくなった。漁業権があるといえど、他に違う言い方もあったろうに。せっかく子どもを連れて、お父さんの故郷はいいところだと見せたい一心だった親も、そして子も、このたった一言で故郷が嫌いになったりはしなかっただろうか。

かつて広島の漁協に出入りしていたころ、やはり一般の人が磯に入ると怒鳴る光景は日常だった。とりわけそこは周防大島のような共同漁業権ではなく、区画漁業権と言われる、アサリの養殖をおこなっている漁場だった。

宮島の対岸を車で走るときに、クイで仕切られている浜をみたことがあるだろう。この畳数枚分の区分けが漁業者に割り当てられて、漁業を営んでいる。アサリの稚貝を撒き、育ててとる栽培漁業の典型。それを知らずに入って貝掘りをする人が後とたたない。場所は県内最大の天然干潟。潮が引けば宮島との瀬戸の半分が干上がる。人の姿が米粒ほどの遠い場所だから大声で怒鳴る。放置すると水揚げに直結するからだ。

僕が子どもの頃は、僕は漁家だけど、そうでない家の子もサザエなどを獲っていた。それがとがめられることもなかった。たかがメシのタネだし、資源が豊富だったこともあるだろう。でも今は資源もめっきり減ったし、橋でつながるから監視の目も厳しい。

今でこそ言うが、漁業権とは!(^^)? 当の漁師も案外理解していないと、かつて僕がいた漁協の組合長はこぼしていた。海はみんなのもの。国民の共有財産であることはいうまでもないが、そこにはそれを生業(なりわい)としている人がいて、ルールが存在する。

冒頭に述べた、未来ある子どもたちが故郷の海を嫌いにならないためにも、海が大好きな人はそのルールを知るべきだろうし、地元で暮らす人も知っておくべきだろうと思う。

以下のサイトはとてもわかりやすく解説しているのでご紹介

rocketnews24.com