鯛の里日記

周防大島町沖家室島の民泊体験施設・居酒屋の日常と、宮本民俗学の学びを書きます。

死んだふりする烏賊

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【烏賊の由来】

先日、峠越えをしていたらなにやら黒い生き物が前を横切った。子猫か、いや鼻が長かった。像か、まさか…。ドライブレコーダーを確認したら、ウリ坊だった。やれやれ。そんな話をしたら、宮崎に住む友人が山道にウリ坊が転がっていたので引き返したらいなかったという。誰かが先に持って行ったに違いない、丸焼きにしそびれたと悔しがっていた。(;゚;ж;゚; )ブッ. 恐ろしいことを考えるもんだ。

そしたら小さいころの記憶が蘇ってきた。

島の裏でテンマ舟を漕いでいた。すると潮に乗った甲イカがプカっと浮いていた。まだ新しいようなのですくってやろうと思い引き返した。というのも、過去に父と乗っていたときに同じように甲イカが浮いていて、「お、コリャ持って帰ろう」とすくったことがあった。「大丈夫なん?」と尋ねると、「コブイカは産卵したら死ぬんじゃ。そしたら浮くんじゃ。これはまだ新しいから刺身は無理じゃが煮付けにしたらよかろう。ただし、単に浮いて甲羅干しをしとる場合もある」。そんな記憶があった。

ところが、戻ってみると消えていた。遅かったか。日向ぼっこで潜ってしまったか、トンビかカラスが咥えてさらっていったか。あ~悔しい。

ところでイカを漢字で書くと烏賊と書く。鳥ではなくて烏。横の一本線がないのがカラス。カラスに盗賊の賊。イカは死んだふりをして、浮かんでいるとカラスがやってきて引き込むという意味。カラスが襲うのではなくて、イカが襲うのだ。由来は中国という。

宮崎のウリ坊は死んだふりをしてたのかもよ。Ψ(`▽´)Ψウケケ