YouTubeで「立山黒部アルペンルート」の文字に目が止まった。高校のときの修学旅行先だ。
夜発の満席「ちくま」に乗り、床に新聞紙を敷いて寝た。着いたのは長野だった。一泊目は上高地の眼鏡橋がすぐ近くにあるペンションだった。大正池で写真を撮ったが、のちに関根恵子さんがこの池で写真を撮ったところが週刊誌に出てビックリした。
二泊目は立山連峰のあるロッジだった。確か室堂という地名を覚えている。秋なのに寒かった。安下庄の鍵本くんがストーブの前でたたずんでいた。なんかサマになっている。ヨシ、ワシもマネしたろうとポーズをとった。すると「ショージ、なにへよるんかぼーっとへて」。その声は大川だった。クソ!(××)!。
寝るところは2段ベッドだった。早朝に登山する人は早く寝るようにと言われた。
まだ夜が明けてないころ、山小屋を出た。そんなに多くはなかった。僕は中山くんと連れだった。周防大島のけさび太鼓の代表で今も太鼓を叩いている中山だ。せいぜいまな板しか叩けない僕に比べると大した体力である。
夜が明けて驚いた。眼下に広がる山裾は雄大だった。ぜいぜい高い山といえば白木山くらいしか知らない僕にとっては別世界だった。そこでツーショット。確か雄山といったか。
ああそうだ。そんな話ではなかった。YouTubeを観ていたら北アルプスに「野口五郎岳」というのがあった。岐阜出身のあの歌手の野口五郎はこの山の名からつけたそうだ。
オッサンの高校生のころは御三家と言って、同年代のチョー人気の歌手だった。
その御三家を
西城おでき
野口小五郎
郷エロみ
などと呼び替えていた。まことに失礼なことであった。